「スタッフ600人で社会保険加入がたったの1人」——この数字は決して誇張ではありません。
■株式会社Levela (リベラ)のXのポストが話題ですね。
・全社員が業務提携した外部スタッフ(社会保険未加入)
・会社側は社会保険料をケチれて、スタッフを自由に切れる業態なのに「社員だ」と言い切っている社長の言葉
・肝心の事業内容はSNSコンサルという実体のない取引を中心とした情報商材屋(インフルエンサー教育)
SNSで急成長した企業が抱える闇は、フリーランスや業務委託で働く人にとって無関係ではありません。
ここでは、このような事例を踏まえ、偽装請負とは何か、どんなときに違法と判断されるのか、フリーランスが自分を守るために何を確認すべきかをわかりやすく整理します。
問題の概要:見た目の「ギルド型組織」と実態のズレ
問題になった会社はInstagram運用のノウハウを教えるオンラインスクールを運営し、いわゆるギルド型組織を採用していました。
組織には600人以上のスタッフがいる一方で、雇用契約ではなく業務委託(フリーランス)で働くメンバーがほとんどという構成です。
ところが代表のSNSに「社員旅行」と見える豪華な海外旅行の写真が投稿されるなど、社内文化や扱いは従業員に近い様子が窺えたため、実態と契約書の内容に大きなズレがあるのではという疑いが浮上しました。
この人のポスト好き♪
業務委託と従業員(雇用)の本質的な違い
業務委託と従業員は法律的にまったく別物です。
重要なのは「契約書に何と書かれているか」ではなく「実際にどう働いているか」です。
- 従業員(雇用):会社が業務の内容や手順、勤務時間を指示し、管理・監督が行われる。社会保険や雇用関係法規が適用される。
- 業務委託(独立事業者):発注者からの具体的な指揮命令を受けない。働き方の自由と裁量があることが前提。
偽装請負とは何か
偽装請負は、契約上は業務委託としているが、実態は従業員のように企業から管理や指示を受けている状態を指します。
つまり「名目はフリーランス」でも「実態は社員」というケースです。
判定のポイントは以下の通りです。契約書の文言より、現実の業務実態を重視します。
偽装請負と判断されやすい危険信号
- 業務のやり方を細かく指定されている(手順・ツール・時間管理など)
- 遅刻や欠勤に対するペナルティや報告義務がある
- 出勤・退勤の管理、上司による日常的な監督がある
- 社内イベント(社員旅行など)へ参加させられる、社内規則の適用がある
- 報酬が固定給や月給的になっており、独立性が乏しい
違法と認定されたら企業にどんな影響があるか
偽装請負が違法と認定されると、企業側に非常に重いペナルティが科される可能性があります。主なリスクは次のとおりです。
- 過去分の社会保険料の追納:過去にさかのぼって全員分の社会保険料を支払わなければならないケースがある。スタッフが数百人単位だと巨額になります。
- 追徴金や罰金:未納に対する追加の金銭的ペナルティが発生することがある。
- 経営への致命的ダメージ:多額の支払い義務が発生すると会社の継続自体が危うくなることもある。
さらに近年はフリーランス保護の法整備が強化され、個人で働く人の権利を守る仕組みも整いつつあります。そのため違法性の指摘に対する社会的・法的な対応はより厳しくなっています。
フリーランスが自分を守るための4つのステップ
業務委託で働いている人は、自分の働き方が本当に独立しているかどうかを定期的にチェックすることが重要です。以下の4つのステップを参考にしてください。
契約書と実際の業務を照らし合わせる
契約書に書かれている内容と、日々の業務の仕方が一致しているか確認する。指示や管理が強い場合は要注意です。
指揮命令の有無をチェックする
「いつまでに」「どんな手順で」「誰に従って」やるべきかが会社から細かく決められていないかを見ます。具体的な手順指示や進捗管理が常態化していると独立性が乏しいです。
証拠を残す・収集する
メールやチャットの指示、タイムカードや業務日報、契約書などを保存しておく。後で違法性が争点になった場合に役立ちます。
一人で抱え込まず専門家に相談する
労働局の相談窓口、社労士、労働問題に強い弁護士などに早めに相談すること。判断や手続きに不安がある場合は専門家の助言が不可欠です。
まとめ:契約は形ではなく実態で判断される
「契約書が業務委託になっているから安心」は必ずしも正しくありません。
大事なのは日々の働き方が独立しているかどうかです。特にSNSで華やかな面が強調される企業ほど、見た目とのズレが生じやすいので注意が必要です。
不安がある場合は早めに行動を。情報を整理し、証拠を残し、専門家に相談することで自分の権利を守る第一歩になります。
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