毎日の生活のなかで必要な洋服や衣料品は、いつも身に着けるもので流動性がとても高く、様々な工夫を凝らせば衣料品代の節約は十分可能です。
衣料品代を節約する際に知っておきたいポイントは以下のとおりです。
衣料品の節約について
- 衣料品代は収入の5~15%を目安にする
- 購入するタイミングや場所を考えて節約につなげる
- 家族の衣料品代はどのくらいになるかシミュレーションしてみる
- おしゃれを楽しみつつ節約するコツをマスターする
- 安さだけに気を取られずに購入することが大事
上記のようなポイントに気をつけながら、洋服費用を賢く使って、ファッショナブルな節約技の数々を紹介しましょう。
衣料品費用の年間平均額はいくら?
一般家庭で使われる年間の被服費はどのくらいかかっているのでしょうか。
気になる平均値は以下の通りです。
- 男性 5~60,000円
- 女性 7~80,000円
- 子供 約40,000円
この数値は世代や世帯人数によっても大きく異なるので、これより多かったり少なかったり感じても不思議ではありません。
なお子供の被服費は以下のように成長過程によっても大きく左右されます。
- 赤ちゃん~小学生までの間は年代による差はあまりない
- 子供の成長によって急に買替が増える時期が一時的にある
- 中学生以降になると制服を着るので年間36,000円程度に下がる
単身や夫婦世帯の多い年収350万円までのクラスでは衣料費の割合は10~15%なのに対して、ファミリー層に多い400万円以上クラスになると10%を切ってきます。
この層は子供にかかる食費や教育費を多く出費するため、衣料品代の他あらゆる費用を節約している傾向が見られます。
このように家庭のライフスタイルに依る部分がかなり大きいですが、データから判断する限り、衣服費は収入額の5%~15%程度までが理想的な割合と言えます。
衣料品代の賢い節約方法5選
家計の節約も大切だけれどもおしゃれもしたい、そんな願いを両方叶えるような節約方法はあるのでしょうか。
実は以下に紹介する5つのポイントを踏まえれば、衣料品は大きく節約できるチャンスがあります。
バーゲン時期を狙う
服をお得に買うとなると真っ先に思い浮かぶのがバーゲンセールの利用ですが、確かにその方法は賢いやり方と言えます。
バーゲンが行われる時期はショップによって様々ですが、多くが以下のスケジュールで1年間に数回ほど開催され、在庫がある程度なくなるまで続きます。
- 春は4月下旬~
- 夏は6月下旬~
- 秋は10月下旬~
- 冬は12月~年明け
これを見る限り偶数月が服を安く買えるチャンスなので、街を歩いた時にこまめに店頭をチェックしてみましょう。
また最近ではオンラインショップの利用も増えていますが、ネット通販のセールスケジュールもだいたい連動しています。
割引率は10%くらいからが多いですが、以下のようなセールでは半額近くの大サービスも期待できます。
- タイムセール
- 1着買うと2着目以降半額
- 福袋
バーゲンの時期はまとめ買いの最大のチャンスと言えますね。
シーズンオフ買いでさらにお得に
バーゲンの他にも利用したいのがシーズンオフ購入です。
日本のように四季がはっきりしていると、季節ごとに流行のアイテムが売り出されます。
流行とは言っても単純にデザインだけでなく、実は素材や着心地についてもその時期の気候に合わせて作られているので案外侮れません。
その一方で、極端に売れなくなるアイテムも一時的に出てきます。
春夏になると秋冬物、反対に秋冬には春夏物への需要が激減します。
オフシーズンものはスペースを使う実店舗よりも、オンラインショッピングの方によく見られます。
おすすめできるのは好きなデザインを持つこだわり派の人、憧れの服を格安で手に入れられる可能性もあるので狙わない理由はありません。
一方不向きなのは子供向け、成長に合わせて買い替える子供服は翌年に着れなくなる可能性があるためです。
フリマサイトの利用
セール以外に利用価値が高いのがフリマ、ショップのバーゲンよりも小まめに開催され、またスマホサイトでは季節に関係なく出品されているのでより手軽に使えます。
路面で行われているフリーマーケットと人気ベスト3のサイトについて、出品の特徴とメリットデメリットを徹底比較してみました。
フリマ形態 | 特徴 | メリット | デメリット |
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路面フリマ |
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サイトA |
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サイトB |
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サイトC |
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フリマサイトは他にもあります。
出品内容や趣向、ポイント還元などを総合判断して自分の好きなサイトでお得に買いましょう。
ファッションレンタルサービスの活用
服は買うだけでなく借りることもできます。
そうしたサービスはファッションレンタルと呼ばれ、ここ数年の間に増えています。
月に定額払うと好きなアイテムを選べるファッションレンタルサービスには、こんなメリットがあります。
- 毎月の衣料品代が固定され節約計画を立てやすい
- たくさんのアイテムを試せる
- 洗濯する手間がない
- 衣替え作業の必要もない
- コーディネイトに迷わなくなる
気になるサービス内容について、人気上位4ショップの情報をまとめました。
ショップ名 | 月額 | 取り扱いアイテム | テイスト |
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ショップA | 6,800円~18,600円 | 普段着、おしゃれ着、オフィスカジュアルなど | 高級ブランドが中心、4つのイメージを選ぶとスタイリストが提案してくれる |
ショップB | 7,300円~8,800円 | 普段着、おしゃれ着、オフィスカジュアルなど | オリジナルブランド、着回しの利くシンプルなものが中心 |
ショップC | 6,800円~19,980円 | 普段着、おしゃれ着、オフィスカジュアルの他、浴衣やドレスも有 | 人気のブランドが中心、7種類のイメージから選べる |
ショップD | 10,000円~30,000円 | ワンピース、ドレス、ジャケット | 高級ブランド志向が高い |
ショップによってカラーがはっきり分かれますが、冠婚葬祭で一時的に使う時やイメージチェンジをしたい時など、ちょっとした使い方には最適と言えます。
物によっては高級品を買う
出費を抑える節約術から一見逆行しているかのようですが、以下のものについてはあえて少しお金を出して高品質のものを買うことが奨められます。
- スーツ
- 喪服
- 秋冬のコート
- ジャケット
長い目で見ると、実はこの買い方は結果的に節約に繋がります。
その理由は高級品は長く使えるからです。
上記4種類の衣服について共通しているのは、クリーニングが必要である点です。
Tシャツやパンツのような普段着は何度洗っても崩れにくいよう、綿やポリエステルなどの安価で丈夫な素材が使われています。
またコートやジャケットは秋冬には毎日大活躍するため、簡単に破れやほつれが出来ないような品質が要求されます。
そのような理由から、クリーニングに出すような服については縫製が緻密で厳選された素材の使われた高級品を長く使うことがおすすめです。
安物のスーツやコートは作りがあまいものもあり、新しく買い直して結果的に無駄使いになってしまうこともあります。
もちろん、高級品と言っても多額のローンを組むのでなく、収入に対して適切な金額の範囲内というのは言うまでもありません。
実践!家族の衣服節約術
衣料費は大人2人でも月11,000円、子供がいる家庭は15,000円程度かかると見積もられています。
服選びは性別、年齢層によっても大きく異なるため、家族1人ずつに対するおすすめの節約方法をシミュレーションしてみました。
なおモデルケースとして以下のように設定しています。
- 4人家族
- 夫、妻、子供2人(未就学児と小学生)
- 平均的な年収
夫の服を節約
男性の衣料費は月間約5,000円くらい、デザインよりも機能性を重視したシンプルなスタイルが多くなります。
その場合、以下の方法で購入してみましょう。
なお、仕事で着るスーツは高品質のものを何年も使っていると仮定し、この中には含まれません。
- 靴下や下着は新品のものをネットショッピングやバーゲンでまとめ買いし3か月程度使う
(売上高第1位のプチプラショップで購入として)
約700円/月 - ワイシャツも上記の方法にて新品を3枚買ってワンシーズン(半年程度)着る
約1,000円/月 - 普段着はフリマやバーゲンを最大限に使用し必要な時のみ買う
(オークションサイトで購入として)
約2,000円/月 - その他雑費はフリマを使用
(人気サイトで購入として)
約500円/月
以上のモデルケースにすると月額4,200円、年間では9,600円の節約が期待できます。
妻の服を節約
女性が使う被服費は月額6,000円から、おしゃれにこだわる人であればもう少しかかります。
男性よりもデザイン性にこだわり、またブランドものが好きな傾向も見られます。
- 下着などは新品をネットショッピングやバーゲンでまとめ買いし6か月程度使う
(人気通販サイトで購入として)
約1000円/月 - 普段着はフリマアプリとバーゲンを使い必要な時に買う
(オークションサイトにて購入)
約3,000円/月 - その他雑費はフリマアプリを使用
約1,000円/月 - 冠婚葬祭にはファッションレンタルを利用
(月額1か月分を都度払う、年に1回使用として)
約600円/月
このモデルケースにすると月額5,600円くらいまで抑えることも可能です。
ただし女性の場合はファッションに対する考え方に大変幅があるため、この金額に収まらない人も少なくありません。
子供の服を節約
子供の服にかかる金額は月平均すると約3,500円くらいですが、買い替えのペースが早いので少しでも安く抑えたいです。
また子供は遊んだり動きも大きいので破れたりすることもしばしば、なおさら節約が大切になりますね。
両方の点を踏まえた上で、以下シミュレーションしてみました。
- 下着などは新品をネットショッピングやバーゲンでまとめ買いし3か月程度使う
(人気格安サイトで購入として)
約1000円/月 - 普段着は格安子供服店を使用し必要な時に買う
(人気の高いチェーン店にて購入)
約1,000円/月 - その他雑費はフリマアプリを使用
約500円/月 - 冠婚葬祭用に1着スーツを用意する
(年に1回程度使用として)
約500円/月
シミュレーション通りにすると月額3,000円くらいまで抑えられますが、下の子になると上の子の使いまわしの他、親戚、先輩ママからお下がりがもらえるチャンスもあるので、うまくいけば賢く衣料品代節約できます。
真似したい!節約マスターのおしゃれ術
衣料品代の節約というと、どうしてもプチプラファッションで身を包まなければならないかと心理的にブレーキが働いてしまいますが、諦める必要はありません。
節約しながらおしゃれまで楽しんでいるカリスマ主婦は、実は4つの努力で両立させているのです。
買うかどうかは1日以上待ってから決める
買い物をしていてとても気に入った一着を見つけると、すぐにでも買いたくなってしまうものですね。
しかしどんなに欲しくても、最低一日は待つようにしましょう。
そして一日置いている間に、こんなことを確認してみます。
- 試着してみてフィットしていたか
- 似たようなアイテムを持っていないか
- 緊急性はあるか
- どのくらいの頻度で使いそうか
実は一目ぼれする服は自分の趣向なので、よく考えると似たようなカラー、デザインのものを過去にも取り揃えていることがあります。
また購買意欲が高まってくると緊急度に関係なく、手にしたい気持ちの方が大きくなるのも自然の摂理です。
さらに気に入ってもいざとなるとあまり着る機会がなく、タンスのこやしとなってしまうのは大変もったいない話です。
衣替えを念入りに行う
季節の変わり目になると新しいアイテムがほしくなりますがその時は衣替えのチャンス、今あるアイテムを念入りに仕分けしてみましょう。
その中に趣味に合わなくなったもの、着古したものがあれば迷わず処分しましょう。
こうすれば、今持っていないアイテムがすぐに見分けられるため、無駄買いの予防にも期待できます。
ダイエットで体形崩れを防ぐ
服の処分の理由トップ3に入るのがサイズアウトの問題、通常のアウターはもちろん、下着や靴下などは特に着心地に関わってきます。
サイズの小さい服は着心地が悪いだけでなく締め付けで血流を悪くするので、健康の面でもおすすめされません。
反対にサイズが大きすぎるものは太って見えるだけでなく、だらしない印象も与えてしまいかねません。
このようなサイズアウトを防ぐためにはダイエットが最適です。
ダイエットとは言っても痩せることが目的ではなく、体形維持のためというのがポイントです。
体形が変わらなければお気に入りの服をずっと着ることができて、お財布にも優しくおしゃれも思う存分楽しめます。
長期的に着られるファッションを意識
ファッション意識また、服の節約に間接的に役立っていますがなぜでしょうか。
それはタンスのこやしを作らないためです。
ファッションを勉強するとよく分かるのですが、おしゃれな人は全体のコーディネートのバランスが取れていて無駄がありません。
ファッション雑誌を買うのももちろんですが、お金をかけずにできる勉強法にはこんなやり方もあります。
- かばんまたは靴に服を合わせる
- 着回しの利くシンプルで無地のものをベースにする
- 同じアイテムを色違いで揃えて大人買いする
- 柄物は帽子やバッグ、靴などワンポイントに使う
トータルコーディネートを意識した着回し術は持っている服を全て大切に使っていることにも繋がります。
またテイストに合わないものは必然的に買わなくなるので、結果として余計な買い物をしないですみます。
ハンドメイドにも挑戦してみる
少し上級向けですが、子供の入園をきっかけにハンドメイドに目覚めるママさんは意外と多くいます。
またおしゃれ好きな人にもハンドメイドが得意な人は少なくありません。
ハンドメイドのメリットは好きな生地でたった一つの一着が作れること、またサイズを自分の体に合わせられる点も市販品にはない要素です。
一例を挙げると、母と幼い娘でお揃いのワンピースを作った場合、2人分で布は約6mが必要です。
布の単価は大変幅がありますが、無地のダブルガーゼ布地では1mあたりの平均価格は800円程度です。
大人女性向けのワンピースでも5,000円くらいの商品が多いので、親子で2人分の金額とはお得感があります。
洋服の節約における注意点
被服費を節約するにあたって気を付けたいポイントが3つあります。
買い物をする時は、十分注意しましょう。
安いからと言って買いすぎない
セール会場で半額になっているアイテムを見つけ思わず衝動買い、という経験は多くの人が一度は経験しているでしょう。
しかしセール会場こそ、慎重な判断が必要です。
バーゲンは時期が決まっているため特別感があり、今しかないとつい気持ちが急いてしまう心理が働きます。
そんな時、あれもこれも安くなっていてまとめ買いしてしまいますが、それではタンスのこやしを増やすだけです。
バーゲン会場では以下の心掛けをしてから臨みましょう。
- 予算を決めて必ず守る
- 買うアイテムを必要性が高い順にあらかじめ決めておく
- クレジットカードを持って行かない
わくわく感あるセール会場だからこそ、気を引き締めて賢い買い方をしたいものですね。
バーゲンではサイズがないこともある
衣料品代節約でバーゲンの活用は大変おすすめできるものの、落とし穴もあることを忘れてはなりません。
そのため、人気のデザインが残っていてもサイズがないということもあるので注意しましょう。
まとめ
家計に占める資料品大の割合は他に比べてそれほど高くないものの、年間では60,000~140,000円程度になるので決して少なくはありません。
賢い節約のコツはセールを有効に活用すること、フリマやファッションレンタルなどスマホアプリの利用、さらにはおしゃれな節約マスターの方法を真似してみることです。
被服費の節約のもう一つのポイントは無駄を生まないこと、似たようなアイテムがかぶっている、着回しが難しくて着る機会がないのはもったいないだけでなく服もかわいそうです。
そうならないためにはお財布だけでなくタンスの中も定期的に整理していくことが、とても大切です。
おしゃれになれてお金も浮かせられて、衣料品の節約はまさにいいこと尽くしですね。